フローリング上張り前に必ず確認すべき落とし穴と回避策

フローリングの上張りって、安くて簡単って聞いたけど…やってみたら大後悔!
そんな声、実は後を絶ちません。
ドアが開かない、段差でつまずく、カビが発生、管理規約違反…。
想像以上に落とし穴だらけなんです。
この記事では、そんな“上張りの罠”にハマらないために、施工前に絶対チェックすべきポイントと、後悔しないためのコツをぜんぶお伝えします。
フローリング上張りで後悔しないための事前チェックポイント

「思ったより簡単そう」
「DIYでやってみようかな」
そんな軽い気持ちで始めると、あとで涙目です。
フローリングの上張りって、ぱっと見シンプルだけど、実は確認すべきことがめちゃくちゃ多いんです。
ここでは、施工前にチェックしないと地雷を踏むような「5つの落とし穴」と、それをうまく避けるためのポイントを順番にご紹介します。
1. フローリング重ね張りの種類と特徴を把握しておく
上張りの成功は“床材選び”で8割決まると言っても過言じゃありません。
ひとことで「フローリング」と言っても、シートタイプや無垢材、クッション付きの塩ビ系までいろいろ。
しかも「置くだけ」「接着タイプ」「はめ込み式」など、施工方法まで違うから選び方次第でDIYの難易度も大違いです。
たとえば、
- 賃貸でも使える「置くだけタイプ」は手軽だけど、ズレやすい
- クッションフロアは柔らかくて水に強いけど、キッチンに使うと油で滑ることも
- 無垢材は高級感は抜群だけど、反ったり縮んだりと手がかかる
といった特徴があります。
さらに、「薄さ」も重要。
上張り専用の1.5mmや3mmの極薄タイプなら段差の心配が減りますが、下地の凹凸を拾いやすくなるので、下準備が超重要です。
要するに、「なんとなく見た目が好み」だけで選ぶと痛い目を見ます。
まずは、自分の床の状況(湿気が多いか・床暖房ありか・下地が平らか)を確認した上で、ぴったり合うフローリング材を選びましょう。
2. マンションでのフローリング重ね張りに多い失敗事例を確認しておく

マンション住まいで一番多い“やらかし”が、「遮音フローリングの上に普通の床材を上張りしちゃう」やつです。
これ、ほんとによくあるんです…。
なぜ危険かというと、裏面のクッションが押しつぶされて、もともとの防音性能を壊してしまうから。
下の階から「うるさい!」とクレームがきたり、管理会社に「原状回復してください」なんて言われたら目も当てられません。
とくにチェックすべきはこの2点:
- 管理規約に“遮音性能の基準”があるか
- 今の床材が遮音フローリングかどうか
マンションによっては「LL-45以上」みたいな決まりがあることも。
知らずに上張りすると違反になります。
※LL-45
床の遮音性能を表す等級の一つで、軽量床衝撃音をどの程度遮断できるかを示す数値
あと地味に多いのが、工事の時間帯や作業日の制限を見落として怒られるパターン。
近所づきあい、めちゃくちゃ大事です。
3. DIYでのフローリング重ね張りに潜むリスクと安全対策を理解しておく

DIYで床リフォームって、聞こえはいいんですが、正直ハードモードです。
特に気をつけたいのは以下の5つ:
- カットミス:
1mmズレただけで隙間が目立つ。
心も折れる。 - 接着剤のムラ:
浮く・剥がれる・ズレるの三重苦。 - 下地の不陸:
ちょっとでも歪んでると、歩くたびに「ミシッ」って泣き出します。 - 道具の扱い:
丸ノコとか電動工具、慣れてないとめっちゃ危ない。 - 仕上がりの差:
プロがやると「美しい」。
自分がやると「まあまあ」。
でも、もちろんDIYの良さもあります。
自分でやった達成感はハンパないし、費用もグッと抑えられる。
大事なのは「安易に始めない」「安全対策を万全にする」こと。
保護メガネ・手袋・耳栓、この3点セットは絶対です。
4. 段差やドアの開閉不良を防ぐための高さ調整を事前に計測しておく
フローリングを重ねるってことは、“そのぶん床が高くなる”ということです。
あたりまえなんですが、これ、意外と見落とされがち。
で、何が起きるかというと…
- ドアが床に引っかかって開かない
- クローゼットの扉がつっかえる
- 廊下との間に段差ができてつまずく
- 家具がガタつく
特に多いのが、「ドア下端のクリアランス不足」。(※ドアと床の間の隙間)
ドアと床の間に3mm以上の隙間がないと、薄型フローリングでも危険信号です。
解決策としては、
- 1.5mm〜3mmの薄型フローリングを選ぶ
- ドアを外して下をカットする(ただしDIYには不向き)
- 見切り材を使って段差をゆるやかにする
計測は、メジャーと水平器を駆使して丁寧に。
雑にやると、床が歪みます。
5. カビや湿気トラブルを防ぐための下地処理と換気方法を確認しておく

忘れた頃にやってくる、それがカビの恐怖。
重ね張りは下地を隠してしまうので、見えないところで湿気やカビがこっそり繁殖することがあります。
特にこんな状況のときは要注意:
- 床下がジメジメしてる
- 以前に水漏れの履歴がある
- 冬場、結露がひどい
これを防ぐためのポイントは3つ。
- 施工前に下地の湿度をチェック(湿度計や業者の診断が役立ちます)
- 防湿シートを使う
- 施工後も換気を意識して生活する(24時間換気・除湿機が有効)
あと、家具の下とか隅っこに空気がこもるので、風通しを良くするのも大事です。
カビって見た目以上に健康リスクがあるので、油断禁物です。
ちなみに、どうしてもカビや湿気が気になる方は、記事の最後で紹介している「ウッドカーペット」のような選択肢もあります。
敷くだけで設置できて、簡単にめくってチェックできるので安心感が違いますよ。
以上が、フローリング上張り前に押さえておくべき5つの落とし穴と、その回避策でした。
「知らなかった…」じゃ済まされない話も多かったと思います。
でも、ここまで読んだあなたなら大丈夫。
次は、気になるお金と快適さの話に進みます。
フローリング上張り前に必ず確認したい費用と快適さの条件

どんなにおしゃれで高性能な床でも、「高すぎた…」「思ってたより冷たい」「音が響く…」なんてことになったら、台無しです。
ここでは、フローリングの上張りにかかるお金のリアルと、施工後に「快適」と感じるために必要なポイントをまとめました。
失敗しないためには、費用だけでなく「過ごし心地」にも目を向けることが大事です。
1. フローリング上張りの費用相場と20畳の場合の目安を把握しておく
上張りって聞くと「通常の張り替えより安いんでしょ?」と思われがちですが、その認識、だいたい合ってます。
が、詳細を知らずに突っ込むと「え、こんなにかかるの?」と驚くことも。
ざっくり言うと、費用は以下のとおり。
区分 | ㎡単価 | 20畳(約32.4㎡)換算 |
---|---|---|
DIY施工 | 5,000〜10,000円/㎡ | 約17万〜34万円程度 |
業者依頼 | 10,000〜20,000円/㎡ | 約32万〜64万円程度 |
DIYなら材料費だけで済む分安くなりますが、道具代・労力・仕上がりのリスクを天秤にかける必要があります。
ちなみに、張り替え(既存床の撤去あり)だと上記の約1.5〜2倍になることも。
コストを抑えたい人には上張りが有力候補になります。
2. 3mm厚パナソニック製フローリング上張りの特徴と適正を確認しておく
上張り専用フローリングってどんなもの?
と気になる方にとって、パナソニックの「USUI-TA」シリーズ(1.5mmタイプ)は有力な選択肢です。
特長をひとことで言うと「薄くて丈夫、しかも防音に配慮」。
具体的には:
- 厚さわずか1.5mmで段差のリスクを抑える
- 滑りにくい加工付きで子どもや高齢者にもやさしい
- 床暖房対応タイプもあり
- 防音直貼床材の上からでも遮音性維持(LL-45またはΔLL(I)-4)
ただし注意点もあります。
専用接着剤が必要で、DIYではややハードルが上がるかも。
あと、元の床材との相性によっては防音性が下がるケースもあるので要注意です。

3. 断熱性を高めるためのフローリング重ね張りの施工方法を知っておく
「冬、床が冷たいのがイヤで…」という人、多いですよね。
でもご安心を。
フローリングを重ね張りすると、自然と断熱効果がアップします。
これは嬉しい副作用。
さらに快適にするためには、以下の工夫が効果的です。
- 遮熱断熱シートを下に敷く → 熱を逃がしにくく、底冷えを防止
- 床下の湿気対策をしておく → カビ・ダニ対策にもつながる
- 床暖房対応の床材を選ぶ → 熱効率が良く、無駄がない
ちなみに、床暖房ありの家庭で普通の床材を重ねると「熱が伝わりにくい」「暖房効率が落ちる」ということも。
対応製品を選ぶだけで、電気代も体感温度も大違いになります。
4. 上貼りフローリングのおすすめ素材とデザインを比較して選んでおく

素材選びで悩むのは、ある意味一番楽しい時間。
でも、見た目だけで決めると「滑る」「傷がつく」「安っぽい」と後悔しかねません。
そうならないためには、素材ごとの特徴を比較し、自分の暮らしに合った一枚を選ぶことが大事です。
素材タイプ | 見た目のリアルさ | 耐久性・耐水性 | 厚み・施工性 | 向いている用途 |
---|---|---|---|---|
クッションフロア | △(プリント柄) | ◎(防水・掃除しやすい) | ◎(薄くて柔らかい) | キッチン・洗面所 |
シートフローリング | △(プリント) | ◎(傷に強く防水) | ◎(薄くて扱いやすい) | 賃貸・子育て世帯 |
MDF・WPB系フローリング | ○(木目感あり) | ○(耐久性高い) | ◎(3mm程度で上張り向き) | 廊下・リビング全般 |
無垢材フローリング | ◎(質感・重厚感) | △(水・湿気に弱い) | △(厚みがあり調整必要) | 持ち家・自然素材志向 |
どの素材を選ぶべきか迷ったら、次の3つの視点で考えるのがポイントです。
- 使用する部屋の環境(湿気、汚れ、温度差など)
- DIYで施工するか、業者に依頼するか
- デザイン性を重視するか、機能性を優先するか
たとえば、賃貸で原状回復を考えるならシートフローリング。
高級感と本物志向を求めるなら無垢材。
手軽さと見た目のバランスをとりたいならMDF・WPB系がおすすめです。
床は部屋の印象を大きく左右する存在。
カタログや画像だけで決めず、サンプルを取り寄せて質感や色味を実際に確認するのが、後悔しない選び方につながります。
5. フローリング上張りで後悔しないための総まとめ

ここまでで伝えたかったことを、もう一度シンプルにまとめます。
- 費用感はDIYで20畳17万〜、業者なら32万〜が目安
- 快適に過ごすには、断熱・防音・床材の素材選びがカギ
- 上張り専用のフローリングを選べば段差や干渉の心配も少ない
「安くて簡単そう」と思って始めた上張りで、かえってストレス増えた…なんてことには、絶対なってほしくないんです。
ちょっとだけ手間をかければ、数年後の自分から「ありがとう」が返ってきますよ。
最後に:後悔しない上張りは、ほんの少しの準備から始まる
ここまで読んでくれたあなたは、もう「何も知らずに失敗する人」ではありません。
知識があるって、それだけで武器なんです。
段差も、カビも、費用も、床材の選び方も、ぜんぶ先回りして対策できる。
それって、上張りリフォームに挑戦するうえで、最大の安心材料です。
あとは、どう進めるかを自分で選ぶだけ。
「やっぱり業者に頼もうかな」もアリ。
「自分でDIYしてみたい!」も最高です。
それともうひとつ、実は“フローリングの上張り”以外にも、もっと手軽な選択肢があります。

たとえばウッドカーペットなら、既存の床に敷くだけでガラッと雰囲気を変えられて、工具も接着も一切不要。
- 貼り直しや撤去がラク
- 賃貸でも原状回復しやすい
- 好みのデザインで部屋の印象が一新できる
こんな魅力があるので、「そこまで本格的な施工はちょっと…」という人にもおすすめです。
さらに、湿気やカビの心配がある場所でも、簡単にめくって中をチェックできるという点でも安心感があります。
フローリングの上張りと違って、いざという時にすぐ確認できる“柔軟さ”は見逃せません。
たとえば【ELEMENTS】などの専門ショップなら、
- 江戸間や本間サイズ対応のウッドカーペットが豊富に揃っている
- 柱まわりや家具に合わせたオーダーカットも可能
- 無料サンプルの送付もあるので、質感や色味を確認してから安心して選べます
気負わず、自分の暮らしにフィットするスタイルを選んでくださいね。
📎 参考:
👉 DIY床材・ウッドカーペットの専門店【ELEMENTS】
この記事が、あなたの上張りリフォームを後悔のないものにする第一歩になりますように。
きっと大丈夫。ちゃんと準備すれば、床も、気持ちも、前に進めます。